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精神科医のブログ 臨床・生活・教育・経済

精神科医が語る、医療、生活、教育、経済のブログです。

確認がとめられない、汚さが耐えられず洗浄・掃除がやめられない 強迫性障害 おすすめのセルフヘルプ本

強迫性障害の本もたくさん出ているのですが、いくつか読んでみてこれはお勧めと思ったのは下記の本です。結構分厚いのですが、そのぶんセルフヘルプの治療としてはかなりしっかりしていると思います。そうして、こまかな技も詳しくてとてもよいと思います。

 

初めて受診される方をみていると強迫性障害という病気があることを知らないことがほとんどです。

ガスの元栓、戸締り、鍵の開け閉めの確認が止められず何分も何分もしてしまう。手が汚いと思って、ずっと手洗い。風呂が長い、歯磨きが長い。掃除がずっと止まらない。汚いと思ったらうふき続ける、洗い続ける。

どれか一つでもあって、日常生活や仕事に支障がでているようであれば、やはり治療が必要な状態と言えましょう。

 

強迫性障害を自宅で治そう!―行動療法専門医がすすめる、自分で治せる「3週間集中プログラム」。

強迫性障害を自宅で治そう!―行動療法専門医がすすめる、自分で治せる「3週間集中プログラム」。

 

 

不安障害は中核に不安があり、その不安を回避することで症状が強くなるという仕組みがあります。

鍵が閉まっているか不安→確認→不安がやわらぐ→確認

こういう悪循環を繰り返しているとどんどんこの行動が強化されてしまいます。

不安が確認をしなくても徐々に弱まることを体験することが治療の中心です。

この本はそこらへんがうまく工夫されています。

強迫性障害 まとめ研究

大人の強迫性障害のまとめ研究について調べて見ました。

色々な研究をまとめて、最終的にどうなの?という研究(メタアナリシス)を調べましたが、今回はネットワークメタアナリシスというのが検索で見つかりました。

通常は、治療しない群とある治療の比較で治療が効果あるの?とか、治療Aと治療Bの比較でどっちが効果があるの?差がないの?とか調べた研究を集めて、そのペアでの優劣の結論を出します。

ところが、このネットワークメタアナリシスでは、とりあえず、色々な比較をした研究を集めてきて、じゃあ、全部合わせてどの治療がよいか、というのを見る、かなり画期的な研究です。しかも、直接比較していないものも、この計算方法では優劣がわかってしまうということです。

研究者の中には、ネットワークメタアナリシスが本当に良いものか異論を唱える人もいるようですが、そこは研究者に任せてお効果なと思います。

すくなくとも私たちの判断材料にはなるでしょう。

 

2016年の研究なので新しい研究です。

ランセットという有名な雑誌の精神医学版に掲載されていました。しかも本文が無料で見れます!

www.ncbi.nlm.nih.gov

 

この論文の中では53の研究が分析に含まれています。

薬剤では各種のSSRIクロミプラミン(三環系抗うつ薬アナフラニール)、それから薬草(西洋オトギリソウ)、心理療法では行動療法、認知療法認知行動療法、併用療法では認知行動療法フルボキサミンSSRIデプロメールルボックス)、行動療法とクロミプラミンが解析に入れられています。

 

解析の結果、偽薬との比較が表になっています。

http://thelancet.com/action/showFullTableImage?tableId=tbl2&pii=S2215036616300694

これを見ると、薬剤も心理療法もいずれも効果がある。しかし、心理療法のほうがより効果が強いようです。行動療法と認知療法ではそこまで開きはなさそう。認知行動療法がそれ以外と比べると弱いかなという印象(薬草は効果あるとはいえません。どちらかというとない可能性が高そうです。)

 

薬剤と心理療法を比較すると

http://thelancet.com/action/showFullTableImage?tableId=tbl3&pii=S2215036616300694

行動療法と認知療法が薬剤より有効だということがわかります。

 

ただし、注意しなければならないのは、行動療法など心理療法の研究をよくよく見ると、ほとんどで薬剤も使用されていたということです。

 

ですので、総合すると、心理療法(行動療法、認知療法認知行動療法)+薬剤がいいのではという結論がされています。

 

研究結果から言うと、心理療法では行動療法がよいのかなと思いました。

 

 

 

 

 

フランシス・ベーコンの絵画

 フランシス・ベーコンの絵画は非常にグロテスクに見えるのですが、どうも私の心を捕えて離さないのです。

 全体として苦痛に満ちた感じで、ベーコンのインタビューでは”神経に直接働きかける”というようなことが書かれてあったように思います。

 精神科は話をよく聞くというイメージだと思いますが、傾聴・共感という言葉が良い意味でつかわれます。転移という言葉が精神分析であるのですが、それは、患者さんがこれまで体験してきた人間関係の中での感情が、治療者である私に向けられることを言います。

 私自身の解釈では、転移というのは患者の体験に、深い共感、あるいは聞いていながら自分も深い体験をするということのように思います。治療的にはそれをさらに観察する目を持つのが専門家ということだと思いますが、フランシス・ベーコンの絵画を見ていて思うのは、そこに深い共体験が生まれているのではないかということです。

 フランシス・ベーコンは様々な苦悩を持っていたと思いますが、それは人間である以上誰しもが抱えている者だと思います。苦悩という言葉は、読み手によって色々なイメージとなるでしょうが、フランシス・ベーコンの苦悩は彼の絵画だったのではないかと思います。それを見て、神経的に自分の苦悩に響くのかなと思いました。それで、なぜさらに深く落ち込まないかというと、その響きの中に彼とともにあるように感じるからかもしれません。

 またフランシス・ベーコンの絵画は命が単なる肉の塊や物のように描かれているように思います。私はそれが生きる苦悩からの解放を表現しているように思われて、そこも虚無的ではありますが、ある意味の癒しのように感じられています。

 強烈なネガティビストは、強烈なポジティビストにも思われるというのは私の持論です。

 フランシス・ベーコンの本は、作品を好きな方だけではなくて、美術系の方にも、それ以外の方にも色々なインスピレーションを与えてくれると思います。下記の本は非常にお勧めです。

 

肉への慈悲―フランシス・ベイコン・インタヴュー

肉への慈悲―フランシス・ベイコン・インタヴュー

 

 もう一冊インタビューがありますが、そちらはあまり深くないように思いました。インタビュアーによって随分と引き出されるものがちがいますね。

 

 

摂食障害 シンプルで分かりやすい 一般書

摂食障害とは何?というのをシンプルに理解するには下記の本がお勧めです。

字も大きいし、本も薄いのですぐ読み終わります。

著者も、摂食障害の権威です。かなりの方々を診察してこられたと思います。

 

 

拒食症と過食症の治し方 (健康ライブラリーイラスト版)

拒食症と過食症の治し方 (健康ライブラリーイラスト版)

 

 

対人関係療法による摂食障害の治療については下記が良いですが、結局自分でできるという内容ではないので、こんなものもあるのだなという知識としては重要かと思います。身近に対人関係療法ができる方がいるならお勧めですが。

 

焦らなくてもいい!拒食症・過食症の正しい治し方と知識

焦らなくてもいい!拒食症・過食症の正しい治し方と知識

 

 

拒食症治療 食事の取り方介入

拒食症治療のまとめ研究として最後になりますが、食事の取り方についての介入がありました。これは2016年の研究なので結構新しいです。

 

www.ncbi.nlm.nih.gov

 

要約を読むと特に拒食症だけを対象にしたものではなさそうでした。本文をちらっと読むと、健康的な食事行動を増やしたり、不健康な食事行動を増やすということを解析しているものもあったのですが、最も重要なのは、体重と思います。

この点については、5つの研究が解析で統合されています。しかし、差があるとは言えないといういつものパターンでした。

 

今までのまとめ研究をみてみると・・・・

なかなか拒食症を対象にした良い研究はないということが分かりました。色々な試みはされているものの、差があるとは言えないものが多かったです。家族療法は有望かもしれませんが、人により介入の内容にばらつきは大きいように思います。

 

拒食症ではなくて、過食嘔吐症も含めると色々な研究が出て来ると思います。対人関係療法摂食障害(拒食症や過食嘔吐を総合した名前)に効果があると聞いたことがありますが、論文は調べてはいません。

対人関係療法は患者にとって一番重要な人との関係を扱うので、若干家族療法にも化するところがあるように思います。

摂食障害に対する対人関係療法で良い本をお示しします。

 

 

・患者さん向け  

焦らなくてもいい!拒食症・過食症の正しい治し方と知識

焦らなくてもいい!拒食症・過食症の正しい治し方と知識

 

 

 

拒食症・過食症を対人関係療法で治す

拒食症・過食症を対人関係療法で治す

 

 

 

拒食症 家族療法による治療 まとめ研究

本日は拒食症のまとめ研究を見て見ました。

 

  • まず2010年の研究です。

この研究はコクラン共同計画というところから出ています。このコクラン共同計画というのは、色々な研究を総合して結果を出す、まとめ研究を集めるということを行っています。

www.ncbi.nlm.nih.gov

 

内容ですが、8つの研究が選ばれましたが、多くの研究が適切な報告をしていませんでした。先入観のないような研究をおこなえていたかどうかが判断できないということです。

 

ただし、その中で2つの研究(81名の参加者)を総合すると、家族療法は通常の治療に比べて、短期間の治療効果はありそうということでした。

 

しかし、単純な教育(病気の特徴などを伝えるなど)や他の心理療法的介入と比べると、差があるとは言えないという結果でした。

 

  • 次に2013年の研究です

www.ncbi.nlm.nih.gov

12研究を総合してみると、短期的には他の心理療法と比べると差があるとは言えない。しかし、長期的には家族療法のほうが有効だった、という結果です。有効性の程度はそこまでは大きくないです。

ただ、この研究ではどのくらいの参加者のデータが分析に含まれているかなどは要約には書かれていませんでした。

 

これら二つの研究を見ると、家族療法はまずまず有望であると言えるのではないかと思います。

 

私自身家族療法は詳しくないのですが、かちっと決まったものというよりは、治療に患者だけではなくて、家族も含めて、働きかけていくというのが特徴と理解しています。ですので、内容は結構治療者によって異なるかもしれません。

私自身は家族療法を下記の本で概要を勉強しています。

 

家族療法テキストブック

家族療法テキストブック

 

 私が家族療法に興味を持ったのは、下記の本で、これはなかなか心のこもった本に思いました。 

ひきこもり脱出支援マニュアル  家族で取り組める実例と解説

ひきこもり脱出支援マニュアル 家族で取り組める実例と解説

 

 

 

 

 

 

英語について

海外の方と仕事をすると、それはそれで色々な人がいますが、優秀な方はびっくりするほど優秀で学ぶところが多いです。

国内でも素晴らしい人はいますが、そのような方の近くにいると、必ず様々な国の方との交流が発生して、かつ、国内の一流の方が交流する方は、海外の一流の方であったりして、ますます世界が広がっているように思います。

一流どころが国籍の別なく台頭に渡りあっている姿を見ると、私もそうなりたいと思います。おおざっぱな話はできますが、細かく、正確な議論になるとなかなか難しいです。これでも英検1級を持っているのですが!

そんなわけで子どもには英語話せてほしいですし、できたらその他にも色々な言葉を身につけて、様々な視点から物事を見ることができる人になって欲しいと思っています。

またまたそんなわけで、色々こころみてきたり、知り合いの話を聞いてみたりしました。

 

その結果、インターナショナルスクールに通っている人はやっぱりペラペラ。

それから、スカイプを使った英会話を毎日やっている人もペラペラ。

という方ちらほらいました。

 

ただ、私の所は、インターナショナルに通わせる財力も無いし、毎日英語やらせるのも子どもがブーブー言うので、週1回からスカイプの英会話をはじめて、週2回に増やしています。そうすると塾なんかも始まったりして時間がなくて・・・こういう感じで2年ぐらいすると、リスニングは結構いい感じです。発音はなぜかRがうまくないですが、他はやや本格的な感じです。

スカイプ英会話を毎日したらすごいことになるでしょう。

 

下の子供はスカイプも嫌がっていたので、アプリを使いました。これもなかなかよいです。英語だけではなくて、せがむので中国語のアプリも入れたら、何となく言えたりしたり。また今度、英語のアプリの紹介もしようかと思います。