拒食症 家族療法による治療 まとめ研究
本日は拒食症のまとめ研究を見て見ました。
- まず2010年の研究です。
この研究はコクラン共同計画というところから出ています。このコクラン共同計画というのは、色々な研究を総合して結果を出す、まとめ研究を集めるということを行っています。
内容ですが、8つの研究が選ばれましたが、多くの研究が適切な報告をしていませんでした。先入観のないような研究をおこなえていたかどうかが判断できないということです。
ただし、その中で2つの研究(81名の参加者)を総合すると、家族療法は通常の治療に比べて、短期間の治療効果はありそうということでした。
しかし、単純な教育(病気の特徴などを伝えるなど)や他の心理療法的介入と比べると、差があるとは言えないという結果でした。
- 次に2013年の研究です
12研究を総合してみると、短期的には他の心理療法と比べると差があるとは言えない。しかし、長期的には家族療法のほうが有効だった、という結果です。有効性の程度はそこまでは大きくないです。
ただ、この研究ではどのくらいの参加者のデータが分析に含まれているかなどは要約には書かれていませんでした。
これら二つの研究を見ると、家族療法はまずまず有望であると言えるのではないかと思います。
私自身家族療法は詳しくないのですが、かちっと決まったものというよりは、治療に患者だけではなくて、家族も含めて、働きかけていくというのが特徴と理解しています。ですので、内容は結構治療者によって異なるかもしれません。
私自身は家族療法を下記の本で概要を勉強しています。
私が家族療法に興味を持ったのは、下記の本で、これはなかなか心のこもった本に思いました。