精神科医のブログ 臨床・生活・教育・経済

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うつ病に行動活性化は良い

昨日は認知行動療法の中で、行動活性化が注目を浴びてきていることの御紹介をしました。(認知療法もとても役に立ちそうということもご紹介しました。)

行動活性化は専門的な訓練を受けていない人が行っても効果があるかもしれないという研究があるのでご紹介します。

 

あまり行動活性化に習熟していない人がやる行動活性化と、心理士が行う認知行動療法を比べた研究です。

 

www.ncbi.nlm.nih.gov

 

研究参加者:18歳以上のうつ病患者(イギリス)

比べたもの:精神科関連の医療関係者だけれどもカウンセリング専門ではない者が行う行動活性化 対 心理士が行う認知行動療法

いずれも16週間で最大20回(1回1時間)のカウンセリングを行います。(ただ実際には11,12回ほどが平均回数でした)

何で結果を判定したか?:1年後の落ち込みの点数

結果:両者は同じ効果。しかも、コストが48000円ぐらい安い!

 

多くの方に行動活性化の方法が定着すれば随分と有用ですね。